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計画概要、立地
建物は県内中部に位置する北谷町の高台に建てられた。スタッフ20人規模のデザイン事務所のオフィスである。
建築部分は、1階に駐車場/エントランスホール、2階、3階に3つに分かれたスタジオ/ミーティングルーム/応接室があり、さらに4階には、
若いスタッフの為の5部屋の宿泊スペースがある。
建築計画のコンセプト
間口10m奥行きが35mの狭長、狭隘の敷地である。建物は、ほぼ同じ形態でコンクリートのふたつのボックスが3分割され、そこにガラスの皮膜で覆われたガラスの箱が一部宙に浮いた状態でコンクリートのボックスに突き刺さっている。中央部にはテラスとプールがありここは自然を室内に引き込み、空に解きはなたれた空間として、しばしの安らぎを与える憩いの「場」となっている。
ゾーニング計画
建物は、テラス/プールを核とし、スタッフが業務を行う3つのスタジオと、ミーティングルーム/応接室の領域とが明確に2分割されたプラン構成となっている。
テラス/プール
主要となるスタジオ領域間にあるテラス/プールは、その両側の空間どうしの連携をつくりだし、かつ自然光を建物の奥深くまで送り込む。
それは、空気の対流を起こす空間となり、スタジオにおける自然換気を促す。また、プールの水は循環され心地いい水の音が建物いっぱいに広がり、夏季には暑い空気を冷却し、すがすがしさを運んでくれる空間となっている。
ファサード
建物は、今沖縄で一番エネルギッシュで賑やかな街、北谷町の美浜(アメリカンヴィレッジ)を一望できる場所にある。
そのロケーションを最大限生かすべく方法としてガラスを多用し、景色を1番の装飾と考えた外観となっている。
エネルギーとエコ
第1の課題は、ガラスを多用しているため冷房の光熱費削減とエコ的な観点から、太陽熱(4、6キロの太陽光)を利用する方法がとられている。ちなみに1ヶ月の光熱費が2割の削減となった。
第2に、「光触媒」を使用したこと。煙草のにおいが消え、トイレのタイルなどが自然に殺菌され、汚れないという夢のような技術である。これは、日本発の世界に誇れるすばらしい技術で、最近はマスコミ等で紹介されてご承知かと思います。今回は、外壁のコンクリート部分やガラス面汚れ防止、フリーメンテナンス、及び室内の水回り等に使用した。今後光触媒を建築にどう生かしていけるか、可能性を探り追求していきたい。
第3にEM(有用微生物群)をコンクリート等全ての素材、工程に活用し、また地下に設けられた雨水タンク、プールの水の浄化にも取りいれていること。EM技術については、もともと農園や化学肥料の代替技術として開発されたが、EMの強い悪臭抑制機能が明らかになり、畜産や生ゴミのリサイクルへと応用されるようになり、更にEM使用後の水質や土壌が著しくクリーンになることから、生活雑排水や下水、汚染された河川や湖沼の浄化にも幅広く使用されるようになってきました。そのような観点から、建築にも生かせる技術ではないかと考え、シンナーやエチレン等の化学物質から放出する悪臭の軽減、また鉄筋コンクリート造の中性化をEMの抗酸化力で向上させ、鉄筋等の金属が酸化し難い状況を維持し構造物の寿命を延ばすことなど、期待している。
オフィスコンセプト
ここで働く人が輝きを放ち、誇りを持ち、大いにクリエイティブを発揮する空間をどう提案するかが私の考える理想のオフィスである。建物をたんにデザインするだけではなく、自然や環境の問題、高齢者福祉の問題、社会の変貌を察知し、建築を通して社会をリードしていく組織を理想とし、ここからいまの時代に求められている何かを社会に提案し、発信していきたいと考えている。